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2023年度シラバストップ > 高Ⅲ年5組 > 理科 > 物理

教科
科目
学年・組
授業時間
担当者
理科
物理
高Ⅲ年5組
週6時間
必修選択
佐々木・小林雅

到達目標


この世界を支配する最も基本的な、究極の法則はなにか?一見違うものに見えるいくつかの現象は、実は同じものではないか?この問に対して、非常に多くの研究者たちが日夜議論を交わしています。この授業では、人類が積み重ねてきた過去の遺産を通じて、新しいアイデアや概念がどのように生み出されてきたか、あるいはどのように統合されてきたのかを学びます。

 より具体的には、以下の各項目を到達目標として段階的に据えます。

1.各物理量の定義を理解し、そこから導出される公式の意味と意義を味わうこと
2.さまざまな公式が導出される過程とその必然性を理解し、自身で議論を再現できること
3.未知の(初見の)現象に対して、物理学の原理主義的なアプローチから解析をできること

また、最高学年として、

4.これまでに培ってきた経験と知恵、学んできた知識を統合させて難関大学に突破できる実力を養成すること

を目指します。

授業の進め方・学習方法


高校2年次の物理基礎に比べ、演習の時間が増えます。授業内では基礎レベル〜入試標準レベルの問題を取り扱います。
東大・京大・東工大などの志望者には、放課後講座の受講を勧めます。

<進め方>
 担当者に応じて異なります。どちらも板書やプリントを使用し、必要に応じて映像資料や演示実験を取り入れます。配布資料や教科書・ノートという基本的なものを準備した上で授業に出席することを求めます。

<学習方法>
 自然現象の原理を追及し、その本質を見極める探究心を持てるかどうかが、理科の実力がつくかどうかのカギです。わからないことがあるのが当然であり、それに対してどうアプローチするのか?なぜそのアプローチをしたくなるのか?と、内容について常に問をつくることを意識しましょう。
 そして、問題演習を行うことも重要です。自らの中で学んだ知識や考え方を体系化させるため、さらにはその理解が客観的に間違えたものになっていないかを確認するために欠かせません。学びと演習を繰り返すことで、着実な成長を続けていきましょう。そうして、自分の中に新たな知識・体系が広がっていくことを楽しんでください。

授業スケジュール


学期
学習内容
1学期
【総合物理 2】

◎単元学習
 第4編 電気と磁気

  第1章 電場
   1.静電気力
   2、電場
   3.電位
   4.物質と電場
   5.コンデンサー

  第2章 電流
   1.オームの法則
   2.直流回路
   3.半導体

◎演習
  力学・熱力学分野 全般
  電磁気学「電場・直流電流」
1学期中間試験
1学期
  第3章 電流と磁場
   1.磁場
   2.電流のつくる磁場
   3.電流が磁場から受ける力
   4.ローレンツ力

  第4章 電磁誘導と電磁波
   1.電磁誘導の法則
   2.自己誘導と相互誘導
   3.交流の発生
   4.交流回路
   5.電磁波

◎演習
  波動分野 全般
  電磁気学「磁場」
1学期末試験


学期
学習内容
2学期
第5編 原子
 第1章 電子と光
  1.電子
  2.光の粒子性
  3.X線
  4.粒子の波動性

 第2章 原子と原子核
  1.原子の構造とエネルギー準位
  2.原子核
  3.放射線とその性質
  4.核反応と核エネルギー
  5.素粒子
2学期中間試験
2学期
総合演習

◎共通テストに向けて

◎国公立2次試験・私大の一般入試に向けて
学年末試験


学期
学習内容
3学期
3学期末試験は実施しない

成績評価方法


種別
割合(%)
評価基準など
定期試験
60
添削問題への取り組みや、単元テスト結果により平常点を評価します。
レポート
0-40
小テストなど
0-40
授業での取り組み状況
0-40

教科書・教材/参考書/参考サイト


教科書・教材
書名
出版社
教科書番号/code
備考
総合物理1・2
数研出版
物理314・315
教科書
体系物理 第6版
教学社
問題集

参考書
書名
著者
出版社
コード
備考
物理標準問題精講
旺文社
良問の風 物理
河合出版
名門の森 物理
河合出版
理論物理学への道標
河合出版
理系標準問題集
駿台文庫

担当者からのアドバイス


 物理は積み重ねが重要です。新たな分野を楽しむため、楽しむことにより集中できる状態にするために、一度学んだ内容を脳に定着させましょう。定着した内容をもとにして新たに理解を進めることで、単元間のつながりや論理構造としての美しさを感じることができます。授業展開についてこれるよう、復習を確実に行いましょう。
 知的好奇心を最大限に刺激して考え続けてください。物理学は、あなたの飽くなき知的好奇心にどこまでも耐えうるであろう学問です。学習時には、ぜひ大量の疑問をつくってください。授業では、あらゆる疑問を歓迎します。自習の際には、自分はこの概念を説明できるか?10歳の子どもに教えるならどう話すか?その概念を使って表されているこの式の意味はなにか?この式が成立する根拠は?その背景にはどんな原理があるのか?他の場合に応用は可能なのか?などを考えてみるとよいでしょう。物理学の美しさに触れる旅を、一緒に楽しみ尽くしましょう。